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【書き起こし】 村上 臣さん 『転職2.0』を語る

プロから直接学べる音声メディアVOOX。10分×全6回のコースのうちの、第1話「自己の市場価値を高める」を完全書き起こしで紹介。日本社会におけるキャリアの一般的な捉え方、最新の著書『転職2.0』の執筆背景について、村上氏が語ります。

(オープニングジングル)

村上:

皆さんはじめましてLinkedIn日本代表の村上臣です。今回よりお送りする『転職2.0』を語るでは、ソフトバンククリエイティブから現在発売中の私の著書、『転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール』についてお話します。


初回なので私の自己紹介から参りますが、私が大学在学中に有限会社電脳隊という学生ベンチャーをスタートアップしました。当時のファウンダーには、みなさんご存知のヤフーのCEOをやっている川邊健太郎や、他10名ぐらいで始めた会社ですけども、モバイルインターネットの黎明期を作ってきたような会社ございます。その後、2000年にその会社がヤフー株式会社に買収されることで入社をして、私は2011年に1度ヤフーを退職して、また翌年に出戻ってきたということになるんですけども、その時が最年少の執行役員として、Chief Mobile Officerとしてヤフーに復活したということでございます。


2017年11月、LinkedInの日本代表に就任しまして、LinkedIn、それまで日本ではあまりうまくいってないと言われていたものだったんですが、ご縁がありましてLinkedInの再生に挑むということで現在も頑張っております。私これが初めての外資系への転職ということになりました。これまで、日本企業をずっと、ヤフー、ソフトバンクと渡り歩いてきたんですけども、いわゆるグローバル企業で働くというのが初めてでございましたが、かなりのチャレンジだったんですね。何がチャレンジかと申し上げますと、とにかくカルチャーが違う。ビジネスの進め方、社内調整の仕方、ひいては使う言語も変わってしまうと。これまで私は海外経験とか一切なく外資系転職したという、なかなか珍しいキャリアだと思うんですけども、そのような形で、自分は当時40歳になる直前だったんですが、もう1回チャレンジしてみよう。やっぱりコンフォートゾーンを出なくてはいけないなという風に、自分自身でも思いまして、飛び込んでみた次第でございます。


現在は、国内外の雇用に精通した働き方のプロとして、NewsPicksアカデミア講師他、日経COMEMOというですね、日経サイトのブログを書いたりとか、まあ各種イベントにも雇用のスペシャリストとして登壇をしております。また、私、もともとスタートアップ出身であることは先ほど申し上げましたが、やはり若いスタートアップの方を応援したいという気持ちもありますので、若干ではありますが、まあ個人投資家としても活動しつつ、技術戦略顧問等もでいくつかやらせていただいてます。


キャリアは一生をかけて築き上げるもの


さて、本題に入る前にこの『転職2.0』を執筆した経緯からお話ししましょう。LinkedInは、実はもう日本では10年以上、日本法人を立ち上げてやっているわけなんですが、LinkedInを知らないという方がまだまだ多い。知っている方でも、何か外資系に転職する為のサイトだよねと。要は転職サイトだと認識している方が多いと思うんですね。まさにこの「働く」、「転職」というのは、人生を変え得る、非常にパワフルなツールの1つであるんですけども、これまでの日本の雇用の考え方で言うと、どうしてもやはり日本型雇用、いわゆるメンバーシップ型雇用といわれるもの、これは終身雇用、年功序列、企業別労働組合と、この三種の神器が揃って日本型雇用と言われてますけれども、このようなところに縛られて、転職というと、やっぱり裏切りであるとか、悪いものだというような刷り込みが、強く皆さんの中に残っているんじゃないかなと思います。これはやはり、日本の教育の中で、「キャリア」という教育が無いせいだとは思ってるんですね。キャリアというのは一生をかけて築き上げるものであり、その中にジョブというのがいくつかあるわけです。


皆さんも人生100年時代と、もう本当に耳がタコになるほど言われていると思うんですけども、人生100年とすると、成人するまでの20年引きましょう、で80年残ってる。そうすると、80年間1つの会社で働き続けることって現実的なのかな? と胸に手を当てて考えていただきたいです。ちなみに、日本の企業の平均寿命というのは25年弱と言われています。つまり人生80年より企業の寿命の方が充分に短い。単純計算ですけども、人はまあ3回か4回ぐらいは転職をせざるを得ないという状況になる。まあ簡単な算数ですよね。25年と80年。考えてみると、少なくともどんなにいい会社でも、50年たったらちょっとあるかどうかわからない。スタートアップして10年後に残ってるベンチャー企業というのは1%ぐらいだと言われています。つまり、そのようにダイナミックに世の中が変わっていく中で、じゃあ働く、キャリアを作る、つまり自分自身が、キャリアという社会の窓ですよね、その社会の窓を通じてどのような貢献を社会に対してして行くのか。社会の一員として、自分はどのようなバリューを社会に還元していけるのかという視点に立ったときに、やはり職を選ぶ、どこで働く、そこで何をするか、という事は、やはり自分で主体的に考えていく必要があるんじゃないか。


「キャリア自律」と最近は言われていますけども、これまでの日本型雇用の中では、正社員になるあてが新卒のときに大いに偏っているわけですね。そこのレールに乗れなかった方が、例えば、就職氷河期世代で、なかなか就職が厳しかった。半分くらいの方しか新卒で就職がうまくいかなかった。後でじゃあ挽回できたかというと、そうでない方も多いと言われております。つまりこのような機会の不均衡が、まだ我々の社会の中にはあり、そして転職というものが裏切りというような形で、悪いものだとしているのであれば、我々はどのように「働く」を通じて社会に貢献していけばいいのかということを、私は大変危惧しているわけです。


私自身は、非常に自分のキャリアを戦略的に自分自身で考えて、冒頭でも申し上げたとおり、例えカルチャー、言語がすべて変わっても、今ならまだ間に合うんじゃないか。つまり、やっぱり50歳以上になってたら、ちょっとこのまま逃げ切ろうかな定年まで、みたいな考え方が浮かんだと思うんですけども、まあ40歳から少なくとも20年で考えたらもうひと回しですよね。大学卒業して20年近く働いてきて、もう1回同じ期間があると。もちろん若くはないので学ぶスピードが遅くなっているかもしれないですが、その分、積んだ経験があるというところ。であれば、その経験を利用して、学びのスピードの遅さというのをカバーしつつ、もう1回、同じぐらいの社会人人生が作れるんじゃないかと思ったわけです。


実際、今LinkedInに来て3年半ちょっとが経ちますけども、何とか生き残っているというところですね。本当にこの転職は悩んだんです私もね。まず、グローバル企業の最先端、まさにシリコンバレーの中でもかなり最先端の会社だと言われている中で、そこで一緒に働くチーム、同僚、上司というのは、シリコンバレーの中でもトップ中のトップ、つまりメジャーリーグへの挑戦みたいな感じなわけです。野球が好きな方は、野茂がメジャーリーグに挑戦した頃を覚えていらっしゃるかもしれないですけども、そんな中で、非常にピカピカのキャリアを持って自信あふれるグローバルでビジネスをしている方と向き合ってやるような機会、これは非常に震えるくらい緊張するんですけれども、やっぱりその分学ぶこともすごく多い。なんで、私はこの自分自身の転職は、非常に良かったなと。これによって、この3年半ですけども、私自身のOSがかなりバージョンアップしたような気分でいっぱいでございます。


キャリアのロールモデルを問い直す


この様な経験と共に、最近は、この新型コロナウイルスの状況下の中で、私も個人的にLinkedIn経由で本当に面識のない方からキャリアの真剣な相談を求められたり、または知り合いから「ちょっと相談に乗ってやってくれ」と言われるようなことが増えました。この1年、いろんな方といろんなお話をする中で、今大学生ぐらいで、ちょうど二十歳とか21歳ぐらいの人と話している時に、キャリアの考え方がやっぱり非常に古い。なぜなんだろうなと思ったわけですね。なるほどと。確かに学校では、キャリアのつくり方を教えてくれない。そして唯一のロールモデルって何かなと思うと、ご両親だったんですね。そのご両親というのは、多分、僕と同世代ぐらいでしょう、ちょっと上かもしれないですけども、つまり我々も両親がロールモデルだった。つまり昭和の真ん中ですね。私の父親も、ゼネコンでコテコテの日本企業ですね。バブル時代は、本当飲み歩いて、ゴルフをして、それが仕事だ!というようなものを間近で見ていましたので、働くって何なんだろうな、と子供心に思っていたわけです。こういうものが連鎖しているんだと。つまり誰も正しいキャリアのつくり方は、教えられていないんだなと言うことが分かり、それに私の経験として、このLinkedInという人材業界の中で得た知見を、ちょっと体系的に言語化してみようかということで、この『転職2.0』という本を執筆することにしました。


次回からですね、色々な角度からこれからの転職について考えていきたいと思います。転職を考えてない方も、ぜひキャリアをつくるという観点で聞いていただけたらいいなと思います。どうぞお付き合いください。以上、村上臣でした。


(以上、書き起こし終了)



『転職2.0』を語る 全6話 60min

1. 自己の市場価値を高める

2. 情報収集よりタグ付けと発信を

3. ネットワークづくり

4. スキル思考からポジション思考へ

5. シナジーで仕事を選ぶ

6. キャリアのオーナーシップを持つ​


村上 臣

青山学院大学理工学部物理学科卒。大学在学中に仲間とともに有限会社「電脳隊」を設立。2000年、合併に伴いヤフー株式会社に参画、一度退職後2012年再びヤフーに戻り、執行役員兼CMOとして、モバイル事業の企画戦略を担当。2017 年よりLinkedIn日本代表。『転職2.0』の著者。

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